卓越した職人技、革新的な仕事をしている工房を取り上げるコンテスト「スター&メティエ」でグランプリを獲得した時の映像
アラン・デュカスなどの三ツ星レストランをはじめ、世界中のシェフに愛用されているこの『ペルスヴァル』。それは刃物の街として有名なオーヴェルニュ地方ティエールのナイフ工房の名です。
2012年には、卓越した職人技、革新的な仕事をしている工房を取り上げるコンテスト「スター&メティエ」でグランプリを獲得し、以来日本のレストランでも愛用するシェフが増えてきました。
100年前に作られたアンティークの飾り絵皿とともに、ラ メゾン クルティーヌのテーブルに置かれ,皆様を迎えるテーブルナイフ「9.47」は、このブランドの代表作です。
パリの一ツ星レストラン「ラ メゾン クルティーヌ」のオーナーシェフであったイヴ・シャルルが、自らの料理にぴったりの理想のテーブルナイフを求め、遂には自分の手で完成させてしまったモデルです。崩れやすい野菜のテリーヌから肉厚のステーキまでストレスなくカットできてしまう理想のナイフです。ナイフの柄にはいろいろな素材が用意され、それぞれに美しいことはもちろん、重厚なものからポップなものまで、手触りや温度の心地よさや、持ち手に使用される木それぞれの香りまでも楽しめる、卓越した個性が光ります。
料理を切るため、食事をするために最高のナイフとカトラリーを追求する。そして、その考えられる環境や、状況や、心持ちや、印象や、心地よさや、所作など、考えうるすべてにおいて美しくあるための追求。
極端にいえば、「ナイフや、フォークの本分を最高のレベルで全うさせるために追求するということを続けた結果得られたものの一つに、そのフォルムの美しさもあった」ということなのだと思います。
『ル・フランセ』
あらためて、最初に戻りますが,フランス料理界の重鎮アラン・デュカスや、アラン・サンドランスのレストランにも採用され、パリ随一と呼ばれる肉屋のユーゴ・デノワイエーが依頼したステーキ専用モデル“888”までも存在する「ペルスヴァル』のナイフ。この“9.47”と呼ぶテーブルナイフは、非常に評価され、不動の地位を確立しつつあります。

先ほど少し触れましたが、この“9.47”はラ メゾン クルティーヌの初代オーナーシェフ、イヴ・シャルルが、2007年に当時パリの一つ星レストラン、ラ・メゾン・クルティーヌを私に任せ、パリとオーベルニュを行き来しながら、作り上げたこだわりのナイフです。それは親交の深いオーベルニュのワイン「ペイラー」の造り手、ステファン・マジョンヌがレストランに来たおりに持っていた一本のナイフ「T–45」から始まりました。(その物語りはまたいつか「フランスの7年半」で改めて語りたいと思います。)
その後イヴは「T–45」を作ったナイフ職人と意気投合し、理想のカトラリーを目指すことになります。そして、イヴとナイフ職人を引き合わせたステファンが造る「ペイラー」の今では語り草となる最高のワイン”9,47“の名をナイフにつけることで、ペイラーに対する感謝を表すこと(オマージュ)としました。こうして、食のスペシャリストといえる一つ星を持つシェフが手がける理想のカトラリーが誕生するのです。
イヴのこだわり、先にも話しましたが、それは、低温での焼き入れであったり、重さであったり、重心の位置であったり、素材に含まれる金属の配合バランスであったり、切れ味をよくする為のフォルムや手入れの仕方であったりしました。
そしてついには、デザインの一部であった艶をつけたり、消したりということを、きちんと理を持って、その2つの特徴から生まれる長所短所を活かし、カトラリーに艶のある部分と、消す部分をつけることに至っています。
私は当時から、イヴが、レストランとは違うこの新しい事業に乗り出す展望や、思い、情熱を聞いてきたので、今日、日本のラ メゾン クルティーヌにおいて、イヴ・シャルルが手がける、このカトラリーを扱えることを、イヴとともに非常に充実した思いと満足感を持って、誇りとともにテーブルに並べております。

















