日別アーカイブ: 2016年1月15日

1月のディナーメニュー 今月の花は ” 薺(なずな)”

  1. 新年 明けましておめでとうございます。
    今年も変わらぬご愛顧のほど、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

今年は元旦からとても気持ちのよい天気に恵まれ、なんだか日本の開運の兆し! なんて勝手にホクホク顔をしております。
3が日の営業後、4日から7日までゆったり帰省して,地元の五所神社(小さな神社です)にお参りに行って、清涼なその空気感に新年を感じて参りました。他にも,叔父と酒を酌み交わしてそのまま田舎のスナックへ2人で行ったり、甥っ子にトーマスで襲われたり、実家で愛犬ハッピーに癒されたりと、ささやかな幸せを頂いておりました。 皆様はいかがお過ごしでしたでしょうか。

さて、では、思いも新たに2016年最初の料理たちをご紹介致します。

1月8日〜2月2日

薺(ナズナ)  8,900円 (税込)

[アミューズ・ブーシュ]
3種の小さなお口遊び

[前菜一品目]
(なずなをイメージした一皿)
真牡蠣のフランとムニエル 新春の芹と真っ白なカリフラワーと海苔の泡
レモンの香り

[前菜二品目]
落葉の下の蕗の薹のフリットと仔羊のリゾットを蕗の薹のサヴァイヨンソースで

[前菜三品目]
究極の大根のスープ 小さなフォアグラを浮かべて

[魚料理]
ブイヤベース(手長海老、イトヨリ、浅、帆立のチュイル)

[肉料理]
蝦夷鹿のパイ包み

[ソルベ]
伊予柑と餅米のソルベ

[デザート]
紫芋とブランマンジェのアイスと金柑

フランス産パムプリー(AOC)無塩バターと、そのバターのために作った自家製パン

[小さな3種のフランス菓子]

[食後のひととき]
「阿佐ヶ谷カフェフレスコ」:エスプレッソ、コーヒー
又は
「マカイバリ」:ダージリン、アッサム  又は フレッシュハーブティー

1品目 牡蠣の皿
冬は牡蠣! 昨年末から今シーズンの牡蠣はいつメニューに載りますかと仰られていた皆様お待たせして申し訳ありません。広島湾から届いた大粒の牡蠣をフラン(プリン)&ムニエルにします。そして、春の七草にも登場する、芹の香りと、海苔の泡、この時期とても瑞々しいカリフラワーを薄く散らして。ヴェルガモットの香りとともに。
なずなの色合いを意識し、白と緑で構成した一皿。

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2品目の主役は蕗の薹。
この香り、待っていました。今月は、仔羊と合わせます。お楽しみに。

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3品目は大根のスープ。クリーミーな大根のスープは珍しいかもしれません。
思いのほか大根の風味がしっかりあって驚いた、というお客様続出。ちなみにこの大根は八ケ岳南麓ファームの八巻さんの辛味の強い、野生的な大根だけを使っています。

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4品目 ブイヤベース。
最近ブイヤベースを食べられるところが少なくなってきたとのお客様の言葉に、早速ブイヤベースをコースに。ただ、コースの中の一品なので、量は控えめ。

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5品目 蝦夷鹿のパイ包
周りは4週間熟成させた蝦夷鹿のモモ肉の荒切りとトリュフ、中心は蝦夷鹿背肉です。腿肉とトリュフはしっかり火入れして香りを引き出し、背肉はロゼに仕上げて,滋味を、というイメージ。

12373407_1082779688401034_8402143687467412308_n6品目 伊予柑と餅米で。
1月はやはり餅。初詣のお社の身が清められるような空気感をイメージして。伊予柑の爽やかな香りが餅米の神事の香りと良く合います。

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デザートには紫芋と金柑を使って。中にはブランマンジェのアイスクリームとナッツ。
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「カップリングワイン」
6種 (ハーフグラス) 5,600円 (税込)

今回は近年非常に注目されているオーストリアのアンドレアス・ツエッペのワインに焦点を当てて、彼のいろいろな表情を持つワインを、料理に合わせていこうと思います。

前菜一品目  牡蠣料理には  オーストリア(白) / ソーヴィニヨン・ブラン
2013 ブラワー・リベル(青トンボ) / アンドレアス・ツェッペ

前菜二品目  蕗の薹には  オーストリア(白) / ゲルバーミュスカテラー
2013 シーゲルファルター(黄蝶) / アンドレアス・ツェッペ

前菜三品目スープには オーストリア(白) / ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ
2013 ヘルシュケーファー(クワガタ) / アンドレアス・ツェッペ

ブイヤベースには  オーストリア(白) / シャルドネ
2013 サラマンダー(トカゲ) / アンドレアス・ツェッペ

鹿パイ包み には  オーストリア(赤) / ピノ・ノワール                  2013 ヴァインベルグシュネッカー(カタツムリ) / アンドレアス・ツェッペ

デセールには   ポーランド(甘口食後酒) / 蜂蜜酒
ミード・スタポロスキ

アンドレアス・ツエッペは甘口ワインがないので,虫のラベルを好むツエッペにちなんで蜂蜜のお酒をデセールに合わせてみました。
アンドレアス・ツエッペのワインを、しかもこれだけの種類を一度にお愉しみ頂ける機会は滅多にありません。ぜひお料理とともにお愉しみ下さい

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※食材の入荷により,多少変更となる場合も御座います。ご了承下さいませ。

2016年を占う最初の月の花のコース。カップリングワインとともに時間をかけて組み立ててきました。是非、ご検討下さいませ。

今月の花、薺は、皆様もよく知る「ぺんぺん草」です。春の七草にも数えられる、私たちにとても身近な小さなアブラナ科の越年草。幼い頃によく遊んだ草むらや土手に生えているなじみの深い花ですね。

薺は「撫菜」(なでな)からの変化だそうで、なでたいほどかわいい菜、 の意味もあるのだそうです。
幼い頃にとくに良く触れるナズナの花。細やかにいろいろな表情を見せてくれたナズナの花ですが、大人になるにつれ、気に掛けなければただ通り過ぎてしまうほどに身近に…といえば聞こえはいいですが,そこにあるのが当たり前すぎて、もうすべてを知ってしまったように勘違いし、他に目を奪われて興味を注がなくなってしまう、そんな存在になってしまいます。でもあらためて見ようとすれば大人になって気付くいろいろな新たな表情を見せてくれる。
そんな、心を停めるのを忘れてしまった美しさを、とても綺麗に詠んでいる、そんな句がありました。

松尾芭蕉の 「よく見れば   なづな花咲く 垣根かな」

ただの垣根と気に留めなかった垣根も、よく見るとナズナが花咲いている。なんの変哲もないと感じていた風景にも,意識を凝らせば、そこに柔らかな日差しや,青草の香り,新春の喜びなどが慎ましやかにあることに気付けて、その垣根の奥に住む人の人柄まで窺い知れるでしょう。と、そう芭蕉が語りかけてくれているような、そんな句のように思います。
素晴らしい句はまさしく旬を映し気付きを与えるものなのですね。

師走の慌ただしさを乗り越えて訪れる新年の朝夕の、凛としていながらも柔らかな空気感。慌ただしくて見落としていた日常的な風景からも、ささやかな幸せを沁み沁みと感じられる、そういう心豊かな人になりたいものです。

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ディナー プリフィクスコース

(フランスの伝統料理や古典、パリの頃からのクルティーヌのスペシャリテもお選び頂けるコース)

・レジェ(全体量少なめの軽いコース) ¥ 4,900 (税込) 前菜+メイン+デセールを下記よりお選び下さい。
アミューズブーシュ、パン、バター、食後のお飲物も含まれております。

・A ¥5,900 (税込) 前菜2品+メイン+デセールを下記よりお選び下さい。

・B ¥7,500 (税込) 前菜3品+メイン+デセールを下記よりお選び下さい。

・C ¥8,200 (税込) 前菜2品+メイン2品+デセールを下記よりお選び下さい。

A~Cのコースにはアミューズブーシュ、パン、バター, ミニャルディーズと食後のお飲み物も含まれております。

< Les Entrees >  前菜

旬の魚介を使った一皿
 その日の入荷によって内容が変わります。
今月は真鯖のタンバルや,帆立貝柱のカルパッチョにいくらやコンソメを乗せたお皿,帆立とキャビアのタルタル、香箱蟹のレムーラッド、薫香のリゾットと真鯖、などがございます。
コースを選んで,内容をお任せにする、”シェフお任せ”をご予約の際には,食べたいお料理がございましたらご予約のタイミングによっては組み込むことも出来ますので,お気軽にご相談下さい。
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常)産地直送の旬野菜と冬トリュフ(武井ファーム:千葉、 八ヶ岳南麓ファーム 八巻さん:長野、 槇村野菜:全国各地
クルティーヌも、だんだん懇意にして下さる農家さんが増えて参りました。
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冷)マグレ鴨の薫製とシーザーサラダ

フランスのランド産のマグレ・ド・キャナール(鴨の胸肉。)フォアグラ(鴨の肥大肝)を持つ鴨の胸肉のことで,たくさん運動させ,食べさせてる為に,最高のフォアグラがとれる鴨の胸肉は最高に美味しいと言われます。その胸肉からもフォアグラの香りがするような最高の胸肉がランドという鴨の名産地から届き、丁寧に燻製にかけて、ご提供致します。
シーザーサラダのルーツであるメキシコのシーザー・カーディーニのレシピを参考にした特性のドレッシングで和えたサラダと、バターで丁寧に焼き揚げたクルトンをちらしてお召し上がり下さい。

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温)究極の大根のスープ

冷)ジビエのパテ・オン・クルート [+1,000円] (無くなり次第終了)
野生の猪、鹿,山鳩、フォアグラなどをふんだんに詰め込んだパテ・オン・クルート。パテ・オン・クルートの大会がある程、作る料理人の技術が求められる料理。IMG_7603



温)美食家のブーダン・ノワール
当店のスペシャリテ。
昔、”美味礼参”という本を書いたフランスのブリヤ・サヴァランという美食家にも、胸はって提供出来る人気のブーダン・ノワール。
詳しくはこちら
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温)鴨のコンフィを加えた豚足と豚耳のクルスティヤン

温)フォアグラと洋梨のミルフィーユ カカオ風味  [+1,000円]
洋梨とフォアグラとカカオとフィユタージュ。この料理を目当てにご来店される方も。食感と味わいのマリアージュをぜひお愉しみ下さい。

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温)馬鈴薯を纏ったラングスティーヌ(赤座エビ)1尾とピマント・デスペレット [+1,000円]

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< Les Plats >   メイン
本日の魚料理

本日の肉料理

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“カスレ”     [+1,300円]

パリ時代、なぜラ・メゾン・クルティーヌが一ツ星だったのか、その片鱗を感じられる料理です。特にカスレ好きな方はぜひ、この自慢のカスレを食べにいらして下さい。
ちなみに、カスレをメニューに載せているフランスの星付きレストランをクルティーヌの他に知りません。 ミシュランが星をつけたレストランのスペシャリテだったカスレ。

他では間違いなく食べられない一品です。詳しくはこちらもっと詳しくはこちら

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黒毛和牛熟成肉 <熟成120日>のポワレ(70g)    [+1,900円]
クルティーヌの熟成肉

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黒毛和牛熟成肉 <熟成120日以上>と冬トリュフのトーティエール     [+2,700円]
熟成香とトリュフ香。それぞれが共存する料理を突き詰めたらこの形になりました。是非。
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< Desserts > デセール

苺とマスカルポーネとジョコンドのユンヌ・ルーシュ 


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伊予柑のロールケーキ

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ヴァローナ・ショコラとキャラメルのフォンダン   山椒風味

こちらは、1986年からずーっと作り続けているクルティーヌのスペシャリテ。フランスのヴァローナ社の、グアナラというショコラ(チョコレート)を使用しております。
いまでさえショコラに山椒を合わせる有名パティシエが幾人かおられますが、それが30年前となると話は別。イヴ・シャルルは偉大です。
チョコレート好きは是非。

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季節のソルベ、アイスクリーム2種盛り合わせ

< Options >    オプション

鴨脂で揚げる馬鈴薯のフリット  [ 600円]

アシエット・フロマージュ (チーズの盛り合わせ) 1種 500円 4種 1,800円

天然仏産フレッシュ冬トリュフのスライス    [1g  1000円]

∽∽∽∽∽スペシャリテコース  ¥16,000(税込) 要予約 ∽∽∽∽∽

クルティーヌのスペシャリテを中心に構成されたフルコース。

アミューズブーシュ
Amuse Bouche.

真牡蠣のフランとムニエル 新春の芹と真っ白なカリフラワーと海苔の泡
ヴェルガモットの香り
Flan d’huitre au chou-fleur

鮑 と トリュフ
Ormeau et truffe

コンソメスープ
Consomme

フォアグラと洋梨のミルフィーユ カカオ風味
Mile-feuille de Foie gras au poire.

オマール海老のオープン・ラビオリ ヴァニラ風味
Homard a la vanille

近江牛熟成肉 <熟成120日以上> と冬トリュフのトーティエール
Plat principal de jour.

幾片かのフロマージュ
Assortiment de Fromage

伊予柑と餅米のソルベ
Sorbet au riz et IYOKAN

紫芋とブランマンジェのアイスと金柑
Mont–blanc violet

フランス産パムプリー(AOC)無塩バターと、そのバターのために作った自家製パン
Pain et Beurre de Pamplie.

小さな3種のフランス菓子
Mignardises.

食後のひととき
Cafe ou The.

※料金に消費税は含まれております。

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このページは少しずつ詳しく書き足してゆきます。お楽しみに。

<お知らせ>
1月のお休み
4日(月)、5日(火),6日(水)、7日(木)、14日(木)、
18日(月)19日(火)、27日(水)、28日(木)
営業時間変更のお知らせ
1日(金)(ディナーのみの営業となります。)
3日(日)(ランチはシャンパーニュ会となり,一般営業はございません。ディナーは営業致します。)
8日(金)(ディナーのみの営業となります。)
※ 10日(日)ディナーは満席となりました。
2月以降のお休みはホームページのグーグルカレンダーをご御覧下さい。
(←→をクリックすると月が変わります。)

<シャンパーニュ会のお知らせ>

日 時 : 2016年2月7日(日)12:00 ~ 15:00

※イベントにつき、通常のランチ営業はしておりません、予めご了承下さいませ。ディナーは通常営業いたします。

会 費 : お一人様  12,000円(税込)

お食事 : 一口のお楽しみ
※ チーズの盛り合わせ、生ハムなど。
最後の締めにベトナムの麺料理“フォー”を。
食材の仕入れ状況により内容を一部変更となる場合がございます、予めご了承下さいませ。

お飲物 : シャンパン5種
・モエ・エ・シャンドン
・ドラモット
・テタンジェ・ロゼ
・エグリウーリエ
・アンリ・ジロー

皆様のご予約をお待ちしております。

2016年が始まりました。
実は,ラ・メゾン・クルティーヌは、イヴ・シャルルがパリの郊外のウイユに1986年にオープンしたレストラン。今年,30周年を迎えます。その当初から僕が関わっているわけではないので,声高に30周年を触れ回るのは憚られるような気もするので,ここで控えめにお祝いさせて頂きたいと思います。

Bonjopur , Chef  Yves Charles .
Felicitation de 30eme Aniversere  de la Maison Courtine !
Je suis très très très :)  contant pour avoir contenu d’histoire de la Maison courtine .
Merci beaucoup pour votre plan de aide précieuse!
Bise.
kazuyuki Zento

”こんにちは、イヴ・シャルルシェフ。
ラ・メゾン・クルティーヌは30周年を迎えます。
私はクルティーヌの歴史を引き継ぎ,続けていることに、とても,とても、満足しております。 たくさんのご助力ありがとうございます。  善塔一幸 ”

ただ、何月何日にオープンしたのか聞くのを失念していて,ただいま訊いております(汗。それにしても、自分が2代目となり歴史を引き継ぎ、紡いでいるのだと思うと,やはり嬉しく思うのと同時に身が引き締まる思いです。なかなか長くお店を続けることの難しい日本のフランス料理界ですが、簡単には諦めずに,不況と戦ってゆきたいと、本日、心新たに宣誓致します。皆様も,変わらぬご愛顧の程、どうぞ宜しくお願い申し上げます。

ps  気持ち良さそうに唄う叔父と実家の愛犬ハッピー。
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クルティーヌの得意料理

クルティーヌで触れることの出来る世界一

<クルティーヌの食材(縁の下の力持ち)>


胡椒
胡椒続き

マカイバリ茶園

クルティーヌに来てくれたフランスの友人達

ウイリアム・ベルネー
ユーゴ・デノワイエー

ユーゴの肉

※ クルティーヌブログの更新は毎回クルティーヌのツイッター(https://twitter.com/maison_courtine】にて御知らせ致します。

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ラ・メゾン・クルティーヌ

Tel:03-6276-9938

住所:〒166-0004 東京都杉並区阿佐ヶ谷南3-37-10

HP:https://www.courtine.jp

Restaurant La Maison Courtine
Address : YS Disendantsu 1F, 3-37-10 Asagaya-minami Suginami-ku Tokyo
Tel : +81-(0)3-6276-9938
Closed : every second Wednesday, Thursday
Hours : Lunch 11:30a.m – 3:00p.m (L.O. 1:30p.m.)?Dinner 6:00p.m. – 11:00p.m. (L.O. 9:00p.m.)
2min. walk from JR Asagaya station south exit . Please turm right at the exit and walk along the railway track.(JR阿佐ケ谷駅南口より右へ 駅舎(荻窪方面)に沿って直進1分)

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